「落雷現象を発生させない」避雷針 dinnteco japan

落雷現象を発生させない避雷針

dinntecoは、「落雷現象を発生させない」電荷中和型避雷針の技術を世界で最初に開発したINT.A.R社から権利譲渡を受け、2013年よりdinnteco製品の販売を行っています。現在は世界37カ国以上で販売され、ケンタッキー国際空港、NATO軍施設、パナマ運河等の巨大建造物をはじめ、スペイン国家気象庁、通信系大手クライアントなど、多数の施設に採用されています。

目次
  1. 「dinnteco」避雷針の特徴
  2. 「dinnteco」避雷針の仕組み
  3. IEC規格ビューロベリタス認証
  4. 国内外の特許・認証
  5. 保護範囲の設計・施工について
  6. dinnteco-100plus
  7. dinnteco-50plus
  8. 導入事例

「dinnteco」避雷針の特徴

従来の避雷針が雷を「誘導して落とす」仕組みであったのに対して、dinnteco避雷針は、落雷現象を「発生させない」性能を持った新型避雷針です。

電子機器・電気設備への依存度が非常に高い現代社会において、従来型避雷針では避けられない大きな問題である「直撃雷サージ(=雷を避雷針に落とすことによって生じる大電流が電子機器や電気設備を破損させる)被害」を解決します。

発売から20年を数え、今は世界中37カ国で導入され、NATO軍施設から一戸建てまで、人々の暮らしとビジネスを雷の脅威から保護しています。

「dinnteco」避雷針の仕組み

電荷の中和を繰り返すことで保護範囲内の落雷現象の発生を抑制

「dinnteco」避雷針は、接地面と接続された製品の下部はプラス電荷となり、上部は製品周囲の大気中からマイナス電荷を収集し、製品内において中和し続けるはたらきをしています。

このはたらきを繰り返すことで、周囲の電界に影響を与え、接地面からのプラス電荷は上昇せず製品に集められるため、雷雲のマイナス電荷との結びつき(落雷現象)が抑えられます。

世界中で雷被害を防ぐ研究・実証実験を進めています

雷のメカニズムは今日も多くの研究がなされており、まだ解明されていない部分も多々あります。dinntecoでは、マドリード・コンプルテンセ大学およびINTA(スペイン国立航空宇宙技術研究所)との共同研究、 フランス・ポー大学実験室での落雷実験、世界での長期的(19年以上)実証実験結果の衛生観測および分析、また日本国内でも冬季雷の被害の大きい北陸地方や、工業施設の多く集まる港湾などで実証実験を行い、 より正しい知見をもたらすことで、世界の雷被害の軽減に寄与することを目指しています。

  • 地面が帯びているプラス電荷

    地面が帯びているプラス電荷を製品下部に集めます。

  • マイナス電荷

    製品周辺の大気中からマイナス電荷を本体上部に集めます。

  • マイナス電荷が一定量貯まる

    マイナス電荷が一定量貯ま ると、本体内部を通過し地面に流れます。

  • 落雷現象の発生を抑制

    この繰り返しにより、周囲の電界に影響を与え、落雷現象の発生を抑制します。

IEC規格ビューロベリタス認証取得済(JIS規格対応製品)

ビューロベリタス認証

本製品は2008年、公的機関の定める規格に適合していることを試験・認証する機関「ビューローベリタス」の試験をクリアし、電気・電子技術分野の国際基準であるIEC規格(※1)、およびISOへの適合認証(※2)を受けています。

※1 ES036861/UNE-EN(IEC 62305:2011 雷に対する保護)
※2 ISO9001:2008(品質マネジメントシステム)

JIS制定名称対応IEC条文抜き出し
JIS A 4201 19921992建築物等の避雷設備(避雷針)対応IECなし ※旧JISはIEC制定以前の日本独自の規格
JIS A 4201 20032003建築物等の雷保護61024-1IEC61024-1を翻訳し、技術的内容を変更して作
成した日本工業規格である
JIS Z 9290 – 12014雷保護ー第1部:
一般原則
62305-1IEC62305-1を基に技術的内容及び構成を変更す
ることなく作成した日本工業規格である
JIS Z 9290 – 32014雷保護ー第3部:
建築物等への物的損傷及び人命の危険
62305-3IEC62305-3を基に技術的内容を変更して作成し
た日本工業規格である
JIS Z 9290 – 42016雷保護ー第4部:
建築物等内の電気及び電子システム
62305-4IEC62305-4を基に技術的内容及び構成を変更す
ることなく作成した日本工業規格である

国内外の特許・認証

「dinnteco」避雷針はNATOカタログ(軍装備品リスト)への掲載をはじめ、日本および海外で、各種特許、規格適合認証を受けています。落雷対策の現場で必要とされる安全性能を満たし、リスクを最小限に低減します。

  • トップランナー認証

    格付けジャパンフォーラムにて国土強靭化におけるプレミアム認証製品として避雷針部門の「トップランナー認証」を授与されました。

  • 「変動電界均衡装置」として特許

    dinnteco製品は「変動電界均衡装置」として特許を取得しました。(第6342869号)同製品の特許は、世界30カ国(※)でも取得されています。※INT.A.R社時代に取得したものも含みます。

  • NATOカタログ

    NATO軍の装備品リストであるNATOカタログにdinnteco-100plusが掲載されました。万全の雷対策が必要とされる、NATO加盟国の軍施設にdinntecoは多数導入されています。

  • UL規格

    ヨーロッパ発の国際基準であるIEC規格に次いで、アメリカの機能・安全性規格基準UL規格(UL96:雷保護システムの設置要件)への適合も2018年8月20日に認められました。

  • CEマーキング

    EU規格CEマーキングにも準拠。製品の安全性と電磁両立性の作業制限に準拠しています。

保護範囲の設計・施工について

保護対象物の立地や構造、避雷針の有無などにあわせて設計します

設計は、dinnteco japanが現地調査の結果をふまえ、20m以上の建物や危険物の貯蔵庫など法規に基づいた設計が必要な場合は通常のJIS規格の設計をし、それ以外の場合はdinnteco独自の設計(r=200)にて設計いたします。(※実証実験の結果を踏まえた参考値です。)

以下のようなポイントを確認し、設計させていただきます。
  • 保護対象の構造・形状・立地
  • JIS設計対応の要・不要
  • 必要とされる耐久性(風・温度等)
  • 既設避雷針の有・無

dinnteco-100plus

寸法(最大幅 / 高さ)
Φ244 × 370 mm
本体重量
7.08kg
dinnteco-100plus

保護範囲

参考イメージ:高さ18m、横幅40mの建物に設置するケース

※下図はイメージです。建物の形状や周辺の立地により、実際の保護範囲は異なる場合があります。

dinnteco-100plusの保護範囲

・・・回転球体法でいうR=200mの球のイメージ(架空の球体)
・・・dinnteco-100plusの保護範囲

設計は、dinnteco japanが現地調査の結果をふまえ行います。
20m以上の建物や危険物の貯蔵庫など法規に基づいた設計が必要な場合は通常のJIS規格の設計をし、それ以外の場合はdinnteco独自の設計(r=200)にて設計いたします。(※実証実験の結果を踏まえた参考値です。)

dinnteco-100plusと従来の避雷針との技術的な比較

dinnteco-100plusと従来型の避雷針(フランクリンロッド)の技術的な特徴について以下の比較表にまとめています。

落雷抑制能力

dinnteco-100plus
研究結果および実地検証において、99%の確率で落雷現象の発生を抑制
従来の避雷針
雷の発生は抑制しない(雷を誘い込んで落とす)

避雷確率

dinnteco-100plus
  • 落雷の発生原理となるプラス・マイナス電荷を本体に集めて中和する働きによりお迎え放電を抑え、99%の落雷現象を抑制
  • 電磁衝撃派(EMP)の間接効果にて、最小限(60〜90%)の影響にとどめるようなシステム
従来の避雷針
  • 避雷はしない(避雷針に誘導する)
  • 雷を避雷針に誘導できる確率は70%〜80%
  • 金属製で電離制を利用するため条件によりうまく作用しないこともある

保護対象

dinnteco-100plus
どのような構造物にも利用できるが、火災や爆発リスクのある構造物(電波塔など)に特に力を発揮する
従来の避雷針
サージ避雷器に触れた場合、静電気が発生するため、本来なら対象物を電気的障害から守るはずのものが機能しないことがある

電磁波

dinnteco-100plus
電磁波も放射性元素も利用しない
従来の避雷針
点火薬に電磁波を利用する(放射性元素は利用しない)

避雷の精度

dinnteco-100plus
  • 稲妻や雷の影響による施設の稼働停止を避けることができるため、そのコストを回避できる
  • 電力を安定的に利用可能
  • 情報資産・データ資産の保護が可能
従来の避雷針
  • 稲妻や雷による直接的影響が避けられない場合、稼働停止等の関連コストがかかる
  • 安定的な電力確保を妨げる
  • 情報資産やデータ資産の保持を妨げる

リスクヘッジ

dinnteco-100plus
そもそも雷や稲妻を誘引させる装置ではないのでリスクを抑えられる
従来の避雷針
雷や稲妻が不確定に発生するため、リスクヘッジのしようがなく、また被害の大きさも諸条件(建物内の電気設備、避雷器の設置数等)によって左右される

その他

dinnteco-100plus
  • 雷や稲妻を「誘引する」のではなく「抑制する」技術を核とした革新的なシステムのため、保護対象およびその周囲で働く人を電気的障害から守ることができる
  • 万が一落雷が起きた場合も本体がヒューズの役割になるため、周囲への直接的影響は最小限になる
従来の避雷針
  • 避雷針は雷を「誘引する」ことが元来の仕組みであるため、落雷のリスクは常にある
  • LPSのシステム、使用する銅線の太さ、流れる電流の強さ・速さに左右されるため、リスクが読めない場合がある

電磁波からの保護機能

dinnteco-100plusには、補助的機能として電磁防護機能があります。これは従来の避雷針システムにはないものです。雷を原因とする、強力な電磁波や電磁界から防護することができます。電界内の電磁エネルギーを消散させたり、電界内の様々な周波数の電磁パルスやエネルギーを効果的に減衰させます。

また、dinnteco-100Plus は EN 規格(欧州規格)で電磁適合性(CE EMC 2004/108/EC)が証明されています。 電磁適合性とは、自身の電磁妨害波が他のどんな電子機器に対しても影響を与えず、また自身が電磁妨害を受けても満足に動作することを言います。互いの電子機器に影響を及ぼすことがありません。事実 10 年以上、海外の通信タワーにてdinnteco-100plusが使用されていることから、まさにこの電磁適合性が証明されていると言えます。

dinnteco-50plus

dinnteco-50plus(ディンテコ 50 プラス)はフラッグシップモデルdinnteco-100plusに比べて保護範囲がコンパクトで、その分軽量・省スペースであることが特徴です。防災無線や監視カメラ、鉄道架線、小型船舶など、ピンポイントな範囲の保護に適します。

寸法(最大幅 / 高さ)
Φ205 × 369 mm
本体重量
4.72kg
dinnteco-50plus

保護範囲

参考イメージ:高さ14.9mの防災スピーカー柱に設置した場合

dinnteco-50plusの保護範囲

dinnteco-50plusは、保護範囲内において、接地面からプラス電荷を、大気中からマイナス電荷を収集し、中和し続ける働きをすることにより、周囲の電界に影響を与えて落雷現象の発生を抑制します。保護範囲は、保護各法を用いた設計により、基準面(※1)からdinnteco本体までの高さに応じて決まります。なお、建築基準法(20m以上の高さの建物)や消防法に係る物件では、JIS規格に準拠した保護範囲の算定及び設計を行います。

※保護範囲算定に必要な高さ及び基準面は、設置する物件や、落雷保険の要否によって異なります。

導入事例

  • 日東工業様(某エネルギーセンター)

    • 所在地
      岐阜県某市
    • 設置時期
      2022年12月
    • 種別
      工場/煙突
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
      煙突
  • 某データセンター(IT事業関連)

    • 所在地
      北海道旭川市
    • 設置時期
      2022年3月
    • 種別
      データセンター
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
      屋上ペントハウス
  • 西日本放送様(某受信基地局)

    • 所在地
      香川県高松市
    • 設置時期
      2021年10月
    • 種別
      受信基地局 鉄塔
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
      鉄塔頂部
  • 屋久島町(新庁舎)

    • 所在地
      鹿児島県熊毛郡
    • 設置時期
      2022年1月
    • 種別
      官公庁 庁舎
    • 設置台数
      2台
    • 設置場所
      カラーポール建柱
  • 某神社

    • 所在地
      愛知県名古屋市
    • 設置時期
      2021年9月
    • 種別
      神社
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
      マスト建柱
  • 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋様

    • 所在地
      岐阜県某市
    • 設置時期
      2021年5月
    • 種別
      建物/電気設備
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
      屋上
  • 中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京様

    • 所在地
      神奈川県相模原市
    • 設置時期
      2021年3月
    • 種別
      建物
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
      屋上
  • 某ケーブルテレビ局様

    • 所在地
      宮崎県都城市
    • 設置時期
    • 種別
      建物
    • 設置台数
      2台
    • 設置場所
      屋上
  • 官公庁 体育館、武道館、給水塔

    • 所在地
      山梨県甲府市
    • 設置時期
      2020年3月
    • 種別
      建物
    • 設置台数
      4台
    • 設置場所
      屋上
  • 官公庁 スポーツ公園

    • 所在地
      山梨県甲府市
    • 設置時期
      2020年3月
    • 種別
      スポーツ公園
    • 設置台数
      30台
    • 設置場所
      照明塔他
  • 官公庁 防災行政無線鉄塔

    • 所在地
      石川県白山市
    • 設置時期
      2019年11月
    • 種別
      防災行政無線鉄塔
    • 設置台数
      3台
    • 設置場所
      鉄塔頂部
  • 某水力発電所

    • 所在地
      鹿児島県屋久島
    • 設置時期
      2019年7月
    • 種別
      送電線柱 水位計
    • 設置台数
      4台
    • 設置場所
      鉄塔頂部
  • 某送風機工場

    • 所在地
      岐阜県中津川市
    • 設置時期
    • 種別
      工場
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
  • 某精鋼工場

    • 所在地
      愛知県弥富市
    • 設置時期
    • 種別
      工場
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
  • 某空調機メーカー

    • 所在地
      愛知県弥富市
    • 設置時期
    • 種別
      工場
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所
  • 某総合乾燥剤メーカー

    • 所在地
      愛知県豊田市
    • 設置時期
    • 種別
      工場
    • 設置台数
      2台
    • 設置場所
  • 某病院

    • 所在地
      大阪府枚方市
    • 設置時期
    • 種別
      病院
    • 設置台数
      2台
    • 設置場所
  • 某ケーブルテレビ局

    • 所在地
      鹿児島県鹿児島市
    • 設置時期
    • 種別
      通信施設
    • 設置台数
      1台
    • 設置場所